(* ̄д ̄) 「きみの笑顔はあの夕日よりもかがやいて見えるよ……」

(*´∀`*) ♡ 「いや~~ん、アクロマチック!!」


というわけで、今回は緑のロッコールでいきたいと思います。

はじまりはじまりぃ~~!!


(え? なにか苦情ですか? それでは事務所で伺いますがよろしいですね?)


A: MC ROKKOR-PF 58mm F1.4
13617

B: Planar 50mm F1.4 AEJ
13618


AのMC ROKKORは焦点距離58mmということで、BのPlanarよりも撮影位置を後ろに下げて、できるだけ絵柄の大きさ=ボケ量を揃えています。

まず、Aは全体が軟調で、赤の200指標が薄いです。そこに球面収差の過剰補正の特徴が合わさった結果なのか、ピントはぜんぜん立ちません。標準レンズの中には、近接時の収差変動によって過剰補正型なのに完全補正型と同等の濃い解像線が出るものもありますが(FD50mm F1.4三世代や、RE.Auto-Topcor 58mm F1.4など)、このレンズは違うようです。ボケ描写は相対的にBよりもAの前ボケがやわらかく、後ボケが硬いという過剰補正型の特徴が表れています。

Aの色収差はこの時代の常でとても優秀です。さまざまな標準レンズを使ってみるとわかるのですが、1960年代あたりまでのレンズは軸上色収差の補正が厳格に行われていて、その傾向は性能の悪いOrestonの前期型でさえも同じです。そこからだんだんと色収差補正がゆるくなっていき、BのPlanarと似たものが増えていくのが全体の流れのようです。時代によって重視する収差補正が違うというのは、オールドレンズを読み解くうえでとても重要なことです。



次はマクベスチャートですが、このチャートはすでに耐用年数を過ぎ劣化しているので、あくまでPlanarを基準とした差異だけを確認します。ライティングもそれほどきちんとしていません。

A: MC ROKKOR-PF 58mm F1.4(F5.6)
13619

B: Planar 50mm F1.4 AEJ(F5.6)
13620


Aのグレーバランスはかなり正確で、高屈折率ガラスによる強い黄色味はありません。しかし、あきらかにシャドーが薄くなっており、その影響か、いくつかの色に微妙な違いが見えます(※特に赤色)。このチャート全体の印象としては、おおよそBに近い正確な色調が出ているのに軟調で、なんとなく各色のズレを感じる複雑さがあります。

実は、これがアクロマチックコートを使ったMC ROKKORの特徴であり、多層膜を使いながらも内面反射が多いMC ROKKORの謎を解き、コーティングの歴史に踏み込むのが今回の隠れテーマとなります。その内容は、トリウム含有硝材について研究したGN TOPCORの記事に匹敵したものになるはずなので、お楽しみに~。