故あって、しばらくSIGMAのMACRO 70mm F2.8 EX DG、通称カミソリマクロを使うことになりました。

最初に断っておきますが、これから数回に渡っておこなうのはS-Planar 100mm F4が素晴らしいという証明ではなくて、70年代のZEISSがどれだけ現代の最新レンズに肉薄できるのか?という趣旨のテストです。デジタル時代の優秀なレンズを基準にして比較することで、客観的にS-Planarの特徴がつかめるのではないかという期待を込めています。

S-Planarとカミソリマクロ
http://sstylery.blog.jp/archives/15863661.html(当記事)
http://sstylery.blog.jp/archives/15863535.html
http://sstylery.blog.jp/archives/16022885.html
https://sstylery.blog.jp/archives/34936908.html


というわけで、まだ全然撮影できていないMACRO 70mm F2.8 EX DGの雑感。
(ただし、現代のAFレンズをほとんど知らない人間の感想なので注意)

・プラ鏡胴のはずなのにけっこう大柄で重い
(伸びてくるレンズブロックは金属でした)
・MFの感触は悪くないが送りと戻しでトルクが違う
・AFはもろにモーター音がするがそれほどやかましくない
・金属フードは接写時の邪魔を考えて短め
・フィルター枠の62mmはCONTAXにない大きさなのでちょいと困った
・たまにAFレンズを使うとボディの操作でまごまごする(笑)

・いわれるほど切れる描写?
・予想よりもボケが硬くないかも?
・70mmは100mmよりもスナップに便利そう


かなり雑ですが、以下は色と階調を見るための比較です。

絵をそろえるために撮影距離が変わっているのと、ピント位置が微妙にずれているのでボケの比較にはなりません。あんまり良いセッティングではないのでどちらが正確なグレーに近いか?というのは保留しますが、黒バックを見る限り色味の違いは明確にあるようです。

Mモード、絞りF4で露出とWB固定。
RAW現像で真ん中の翠色の石の濃度が合うように明るさ調整(※比較のため基準点を作る)、描写の差を誇張するためにコントラスト上げ。

S-Planar 100mm F4
101

SIGMA MACRO 70mm F2.8 EX DG
100


かなり違うなあというのが個人的な印象です。

カラフルな石の発色傾向は大差ないのですが、黒バックはS-Planarの方が暗く落ちています。ビンの蓋や時計を見ても描写が濃いので、この辺りはZEISSのこってり感なのかもしれません。そして、ただ濃くてベッタリしているのかというとそうでもなく、きちんとハイライトも抜けているので、S-Planarは単なる軟調とも違うようです。

まだまだ数を撮っていませんが、ピント合わせの感触は両レンズとも大差ないので、S-Planarのシャープネスもなかなかだということでしょうか。実はレンズの解像力にまったく興味がないので自分の中で経験値がありません。


S-Planar 100mm F4 絞りF16 
ちっさいストロボを手持ちで人間スレーブ。現像でそれっぽくしているだけなので、レンズは何でもいいかも。閃光が高速シャッターの代わりになるストロボ撮影はブレが関係ないから楽でいーわー。
102