【PR】K&F CONCEPT カーボン製トラベル三脚 TC2335

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ちうわけで、セールスプロモーション記事、K&F CONCEPTさんご協力の元、新製品の三脚レポートとなります。

それにしても……今回、このお話をいただいた時に商品に対してややネガティブなイメージが浮かんだので、事前に「あの~、この商品をレポートするとしたら自分はここが気になるんで、それをBlogで公開したら御社のメリットにはならないと思うんですけど…」と、ちょっと遠慮気味の返答を伝えたんです。そしたら、K&Fの営業の方、「かまわん! あんさんの好きにやっちょくれ!(※スーパー意訳)」と。

いや~なんていうか、K&Fさんて本当にKentさんがFaith(信頼と信用)なんだなあと深く感じ入ります。(意味不明)



で。
最初に断っておきますが、この製品、かなり個性的で評価が難しいです。

その理由とは、軽さに特化した分だけ犠牲にした部分があることに加え、若干、製品企画の詰めの甘さも目につくことです。それがどんなものかは細かい解説の中で言及しますが、大雑把には、この製品はミニ三脚で良いものを求めている方には最高だが、通常の三脚として見ると足りない部分がある、という感想になります。つまるところ、軽快さを重視する旅行用三脚にうるさいことを言うのが間違いなんですが、あっし……普段から重たい三脚を持ち歩いてるので、どうしてもシビアな目線になってしまうのですよ……。

というわけで、たぶん普通に考えれば良くできているトラベル三脚をマニア目線でねちねちと評価してみる今回の記事、いってみましょー! ( ̄▽ ̄;) ヤナヤツカヨ



1、製品概要、内容物一式

今回は箱が二重になっていなかったので、化粧箱に思いっきり配送伝票が貼られていましたし、あちこちに痛みもありましたがまあそんなものでしょう。最近はかなり中国の実用主義に感化されてきたので、箱なんて中身がきれいなら無地のダンボールでいいのではないかと思いはじめた自分であります。
内容物は、三脚+雲台+クイックシュー、説明書とトルクスレンチ×2となり、それらがすべて画像中央のソフトケースに収納され、大きなビニール袋に包まれていました。このソフトケース、しっかりした厚みがあるので商品の保護としては合理的、かといって説明書とレンチは個別にビニール封入されていますし、シリカゲルもふたつ入れられていたりと、一流を目指すK&Fさんに手抜かりはありません。
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しかし、他の中国製品でも見かけるこのシリカゲル、再利用しようと思って開けたら透明のブツブツではなくて仁丹みたいな枯れた色でした。謎。


手っ取り早くこの三脚のイメージをつかんでいただくために、以下の画像を用意しました。右端が500mlのペットボトルで、軽さと小ささに特化した旅行用三脚となります。以前から、このような携帯性重視の三脚はありましたが、この製品はカーボンを使うなどして雲台込みの重量を870g(※バネ秤なので誤差あり)に仕上げています。
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三脚は脚を反転できる流行りのタイプです。雲台付きのセンターポールを最大まで延ばし、脚を180度反転させるとこの形になります。
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これが通常の形で撮影スタンバイ。脚の反転により、収納時は雲台とセンターポールのおよそ11cm分を短縮していることになります。
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全高はここまで伸びます。ひとつ注意としては、この三脚は小型軽量を最大のテーマとしているので1本の脚につきロックナット(ロックリング)が4個ある5段三脚となります。え? それって12個あるすべてのロックナットをくるくる回さなくちゃいけないから、とても面倒なのでは? と思うかもしれませんが、ところがこの製品は素早い脚の伸縮ができる操作性の良さがあるのです。
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製品の概要をまとめると、TC2335は「旅行用の超軽量カーボン製5段三脚 可変折り畳み式」となるでしょうか。



2、各部詳細「自由雲台」

三脚に付属しているのはアルカタイプのクイックシューを備えた自由雲台で、横回転(パン)の独立はなく、一か所のレバーですべてを操作します。この雲台、カメラ用としては最軽量クラスの150gで、まずこれがこの三脚の性能限界を決めてしまっています。後にいろいろと補足しますが、この雲台でカバーできるのはコンパクトカメラや軽量のミラーレスまでとなり、それがTC2335の商品コンセプトとなります。
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後から気づきましたが、このロックレバーは引き出して好みの角度に変えることができるようです。とは言え、いろいろ試してみると、一番操作しやすいのは購入時にセットしてあった角度でしたが。

参考までに、自由雲台のクラスは大別すると4種類あり、以下のようになります。
  1. コンデジ、軽量ミラーレスに対応する150g前後の小型軽量に特化した製品
  2. 一般的な一眼レフ、ミラーレスで使える200~300gの小型製品
  3. 重たい望遠レンズにも対応できる300g~500gの中型製品
  4. 固定力と操作感にこだわった高級品、または600g以上の大型製品
※作りの良し悪しや機材の使い方にも左右されるので、あくまで参考程度に。

この三脚がコンパクトカメラや軽量のミラーレス用なら、そういった製品の実用耐荷重に文句は言えないのですが、これを企画したメーカーはとにかく重量を削りたかったのか、なんと、このクイックシューを受ける台座をプラスチックにしてしまったのです。当然ながら、厚みのないプラには弾性があるので、カメラを直接支える台座がこれでは厳しい撮影条件には対応できない不安が残ります。おそらく設計者の意図としては、クイックシュー自体は金属なのでそれをがっちり挟み込んで一体化する台座部分はプラでも十分な剛性が出ているということなのでしょう。補足として、プラなのはクイックシューの台座、ダイアル、レバーだけで、あとは金属です。
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この台座部分は三角形となっていて、収納時に三本の脚に挟まれる形になります。三角形の角にはアナログの方位磁石と水準器がついていますが、個人的にはあまり意義を感じなかったので、もっと単純な台形でよかったのではと思います。方位磁石はカメラが近づくと電磁波に誘導されて北を向きませんし、この位置の水準器は上下左右の精密操作ができない自由雲台では有効に使うことができません。今時のカメラで水平垂直を出したければ、液晶にグリッド(構図作成用の分割線)を表示させた方がよっぽど効果的です。

ひとつ気になった点として、マウントアダプターでよくある中国製品のグリス塗り過ぎ問題がここでもあって、操作部のダイアル/レバーの隙間にグリスがなみなみと盛られていて指に触れそうだったので、使用開始前に自分で拭き取っています。もし、これを購入したら最初にこの部分を確認した方がいいかもしれません。


クイックシューのサイズを示します。
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アルカ型のクイックシューには横滑りによる脱落防止ピンが付いていますが、この雲台にはそれがありません。まあ、やっぱりその辺りは低価格品だしね、と思っていたら大間違いでした。ロックダイアルを軽く緩めた状態でクイックシューを横に引き抜こうとしたら、どう頑張ってもできません。あれっ?と思ってよく観察すると、雲台の台座を固定している皿ネジのでっぱりが、クイックシュー裏側の楕円形の溝に引っかかるようになっているのです。最初、この溝はカメラネジを締めるときの操作性に配慮したものだと思っていましたが、まさか脱落防止の仕組みを兼ねていたとはビックリです! 頭いい!
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肝心の操作性ですが、これは最近の自由雲台に共通する上質な感触で、スムーズに首を振り、ロックレバーをすーっと傾けるだけでごく自然に止めたり緩めたりすることが可能です。どこにもガタはなく、この雲台に適した軽いカメラを操る限りは不満がありません。また、アルカタイプのクイックシューは互換性が気になりますが、普段、自分が使っているのは独自形式のクイックシューなので、確かめることができませんでした。申し訳ございません。

余談ですが、昔は自由雲台って本当に良いものが少なく、そんな流れが変わったのが梅本製作所やSLIKから高精度自由雲台が出てきたあたりからですね。いまだに使い続けているうちのARUKAS eldeはぎゅうっと力を入れて締め付ける旧世代の雲台で、いいかげん買い替えたいのですが…。



3、各部詳細「脚部」

やはり、ここでも軽量化が行われており、この三脚基部はプラスチックと金属のハイブリッドです。どういう構造かというと、センターポールの通る部分は金属パイプで剛性を確保し、その他を肉厚なプラとしています。さらに、そこへトルクスネジで繋がる脚の上部と、二段階の開脚角度を決めるロックレバーもプラです。かなりの部分がプラですが、そこまでしないと思い切った軽量化ができなかったのでしょう。
これらのパーツは触ったときに金属特有の精密感がなく残念に思いますが、実際に使ってみた感想としては意外とがっちりしていて特に問題を感じません。三脚基部についている水準器の精度は不明ですが、斜面や段差でバランスよく足の長さを調節し横転事故を防ぐために役立ちます。
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脚の開脚角度を決めるロックレバーは昔ながらのスライド式で、最近の製品に見られるようなギミックはありません。バネ式でロックが外れる構造の方が操作が簡単ですが、このようにシンプルな操作感も悪くないと思います。というか、これと同じ方式の三脚しか持っていないので、良いも悪いも分からないという……。
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センターポールは昔から長く伸ばしてはいけないと言われていましたが、まさにそのとおりなのがこの三脚です。カーボンパイプ自体に十分な強さはあるのですが、テコの原理で三脚全体がしなるのか、明らかにカメラブレが増すので要注意です。軽量でシャッターショックが最小のコンパクトカメラはともかく、通常のカメラでは高さの微調整用として使った方が確実でしょう。また、この部位のロックナットは脚と違って逆方向の回転となるので、現場で使っているとけっこう混乱します。ここは確実に改善すべき部分で、おそらく完全に製造時の都合でしょう。(※センターポールと脚を同じ方向でネジ切りしているのでこうなっている。本来は逆ネジが必要)
雲台を捻じ込む最上部のネジは3/8インチで、これは三脚の標準を踏襲しています。
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センターポールの下端には引き出し式のフックがあります。確かに、ここに荷物を掛ければ不整地で段違いに三脚の安定感が増すのですが、バネ仕掛けによって自動で伸び縮みするこのフックには遊びがあり、吊り下げた物が左右に揺れるのです。当然、スローシャッターではブレが怪しくなるので、使い所に工夫が必要となります。(しかし、この仕組み、GITZOのアクセサリーにもある一般的なものだそうで、誰もフック自体の不安定さを指摘しないのが不思議で仕方ありません……)
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カーボンパイプの剛性に関しては文句なく、携帯性優先という製品の性質上、最下段がものすごく細いのにきちんとした強度が出ています。すべての脚を伸ばして上から力を加えるとそれなりにパイプはしなりますが、撮影が不安になるほどではありませんし、それが気になるときは最下段の脚を収納すれば万全な体勢となります。当然、さらに脚を短くした場合には、小型軽量の外観からは想像できないほどのがっしりした使用感となるので、長時間露光などではローアングルを基本に考えるといいでしょう。

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そして、このロックナット、これまでGITZOやハスキーを使ってきた人間からすると、とても大雑把に脚の開放や締め付けが行われ、途中で引っ掛かりのようなトルク変動もあって幻滅します。その原因はまず、ネジピッチとネジ山角度が大きいことに加え、グリスが最小限なことが理由ですが、実際に使ってみるとすべてのロックナットが同じ操作感ということは設計者の狙いではないか?と思うようになりました。

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とにかく適当にロックナットを掴んでそれらをぐいっぐいっぐいっと緩めると、1/4回転付近のトルク変動を境にストーンストーンストーンとテンポよく脚を伸ばすことができるのです。これが可能なのはすべてのパイプにきちんと回転止め(空転止め)があるからで、どこからでもロックナットの開け閉めができる便利さは古い金属製三脚の比ではありません。このスカスカながらメリハリのあるロックナットは結果的に操作性の良さに繋がっているので、カーボン三脚を高級品ではなく実用品としてとらえるなら間違ってはいないと思います。
いちおう補足すると、確実に脚がリリースできる回転角度は180度で、実際には1/4~1/2ひねりの間で脚が動かせます。(※あんまり順番を無視してロックナットを回すのもよくないみたいです。https://arcarrsgitzo.com/tripods-fruitless-effort/


脚部の感想をまとめます。

ロックナットに精密感は足りませんが軽い力でしっかり締まりますし、素早い脚の出し入れができるので納得、プラスチック素材の選択は脚部においては致命的とならず、センターポールと最下段の脚を伸ばさなければ剛性感はかなりのものです。総じて、この三脚は雲台をより強固なものに変えることでグレードアップできる資質を備えているといえます。

実は、この製品を最初に見たときに気になったのが、メーカーロゴが脚の三か所にあるクドさでした。しかし、現物を見てみると派手な色のベタ塗りなどがないためか、あまり気になりませんでした。まあ、目立たないにしろ、すべての脚にロゴがついているのは上品さに欠けるので、K&F CONCEPTの売りのひとつであるセンスの良さは外さないでほしいのが個人的な要望です。(例えば、このラインはスマートなのでそのまま残し、ロゴだけ一か所にするなど)
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4、付属品について

例によって説明書は中国語と英語です。K&Fおよび中国のメーカーが日本語の説明書を作らないのは、コストダウンとともにグローバルマーケットを意識した合理化が理由なので、このあたりに文句を言っても仕方ありません。内容は触れば分かる三脚ということで、特別なことはなにも書いておらず、図を眺めるだけで十分です。
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二本のトルクスレンチは脚を止めているネジに使う物で、持ち運び用と家用に使い分けるといいでしょう。この部分の緩みはメーカーに関わらず、使っている最中にふいに気が付いたりするので、レンチを一本持ち歩いていると便利です。ちなみにトルクスレンチ(トルクスネジ)って何?って思う方もいるかもしれませんが、大雑把には六角ネジの穴にぎざぎざを足し、より確実なネジ締めを可能とした星形の規格となります。
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ソフトケースはおまけではなく完全な実用品で、十分なクッション性があり、長さ調節が可能なストラップには肩当てもついています。このケースの作りは本当に見事で、日本製と言われても納得してしまうほどです。
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しかし惜しいのが、製造時のばらつきかクッション分の厚みを計算してなかったのか、三脚に対してあまりにもサイズがぴったりすぎてチャックを引っ張りながら締めないと収まりません。あと数ミリ横幅が長ければ…という微妙な差なのですが。内側にはポケットがひとつあり小物の収納が可能です。
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5、実用チェック

まず、この三脚の性能限界を決めてしまっているのは自由雲台です。雲台が小型かつ一部がプラスチックになっているために実用耐荷重が低く、どんな使い方でも余裕があるのはコンパクトカメラだけです。いまどきで言うなら、RX100シリーズなどの高級コンパクトが最適となるでしょうか。

DMC-FX1(約170g)
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軽量ミラーレスと交換レンズの組み合わせも問題ありません。特にマイクロフォーサーズは撮像センサーの小ささに合わせてシャッターショックも小さいので、小型雲台との相性の良さがあります。マウントアダプター+Distagon 35mm F2.8(約310g)の組み合わせも大丈夫だったので、この雲台では600~700gあたりが実用限界となるでしょうか。もちろん、重さだけでなくレンズの長さによるバランスも重要です。

E-PL3 + M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6(約430g)
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α7シリーズは重量オーバーです。小型のレンズなら水平付近は使えなくもないのですが、カメラに角度を付けると雲台の固定に無理が出るので、締め付け時に構図が大きくずれます。α7の初代、II型はシャッターショックが大きいので、ブレの影響も見過ごせません。電子先幕を使ったり、脚を伸ばさないなどの工夫はできますが、きちんと撮れているか不安が出るような使い方では、わざわざ三脚という余分な荷物を持ち歩く意味がありません。フルサイズでこの三脚を使うには、まずは雲台交換が必要になります。

α7II + マウントアダプター + Planar 50mm F1.7(約980g)
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ついでに、一般的なクイックシューが持つ弱点にも触れておきます。

クイックシューおよび雲台台座には、カメラを圧着させる際の傷防止や滑りどめの意味でゴムが貼られていることが多いです。ところが、これがクセモノで、α7などの薄型で中途半端に重い機材を載せるとゴムの弾性が悪い方にバランスするのか、ふわふわと動いてカメラブレの原因になるのです。もし、α7シリーズを使っていて三脚使用時のブレが気になるのでしたら、このゴムをもっと硬質な素材に貼りかえると、劇的にカメラの安定度が変わるはずです。(ただし、縦位置でカメラの回転事故に注意)。そう言った意味では、SLIKなどが採用するコルクはゴムほどの柔らかさはなく、ひとつの正解なのでしょう。

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脚の高さを見ていきます。

まず、センターポールを伸ばしたときの最大高はおよそ137.5cmで、身長160cmくらいの人のアゴ下くらいでしょうか。これは雲台を含めた高さなので、脚のみの場合はここから6.9cmを引いた数値となります。先に説明したとおり、この状態ではカメラブレするリスクが高いので、もしこれで撮るなら手ブレ補正をONにした手持ち撮影の補助的な使い方になります。
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センターポールを使わない高さは117.5cmとなり、これがこの三脚の標準です。この高さではカメラの液晶をチルトさせて見下ろす形になり、一眼レフの光学ファインダーでは中腰でつらい姿勢になります。車の振動が伝わらないような場所では、すべての脚を伸ばしても安定した撮影が可能です。
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脚をすべて縮めた最低高は44.5cmで、この状態の剛性感はとても高いです。
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ローアングルポジションで34.5cmとなりました。本来は雲台がもっと下げられるはずですが、センターポールが地面にぶつかってここまでです。この状態でも、しゃがんだ大人の目線の半分以下なので十分に低いのですが、オプションで短いセンターポールがあればさらに面白いアングルが狙えて個性のある製品になったと思います。
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センターポールを差し替えた変則撮影。これは地面スレスレで構図が固定できる特殊なローアングルですが、実際に試してみると、カメラの操作が逆さまになるので撮影が難しかったです。また、一時的にこの形にするだけなら、センターポールを差し替えずに脚を反転するだけでも可能です。(その場合は開脚角度の固定ができない)
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TC2335の脚は最下段がとても細く見えるのですが、実際には5段階に重なった脚が等量で細くなっているだけで、この作りは他のメーカーとなんら変わりません。下のギャラリーでGITZOのI型アルミ三脚と比較している画像をご覧ください。
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脚部の剛性を確認するために手持ちの雲台に付け替えてみましたが、さすがにα7IIがきっちり止まるようになります。しかし、この雲台は単体で620g、TC2335の脚部720gとの釣り合いが取れず、完全におかしな組み合わせとなります。もし雲台をアップグレードするなら200~250gあたりの物が最適となるでしょう。
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以上の性能解説は、実際にさまざまな撮影条件やカメラブレを止めるための工夫を試して得たものですが(夜景の1/8~1s、長秒露光、仰角、俯瞰、望遠レンズ、強風その他)、個々の使い方や画像の判定基準によって多少、変わってくる可能性があることをご了承ください。自分は三脚使用時には等倍画像のドットの切れを見るので、もう少し気軽に撮影をこなす方にとっては厳しすぎる観点かもしれません。多少の心残りと言えば、マイクロフォーサーズの望遠レンズは手元にないので、付属雲台で軽い望遠レンズの使い心地が確認できなかったことです。


【製品仕様】(※数値は実測だが誤差あり、すべてクイックシュー込み)
可変折り畳み時: 35.5cm
持ち運び時: 46.5cm
センターポールを伸ばした最大高: 137.5cm
最大高: 117.5cm
最低高: 44.5cm
ローアングル時: 34.5cm
重さ: 870g

自由雲台: 高さ9.6cm 外径3.4cm(操作部は含まず) 150g
クイックシュー: アルカタイプ(互換性不明)
脚部: 720g

ソフトケース: 長さ36cm×幅12cm×厚さ9.7cm 110g
ソフトケースのストラップ: 48cm~72cm(調節可)



6、ギャラリー

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α7II + C/Y-NEX + Vario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5
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E-PL3 + C/Y-m4/3 + Planar 50mm F1.4         E-PL3 + M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6
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α7II + C/Y-NEX + Vario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5
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α7II + C/Y-NEX + Distagon 35mm F2.8
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※α7IIはフレーミングのズレを考慮しながら無理矢理固定して、電子先幕、2秒タイマーで撮影しています。



7、まとめ

例によってたくさんの文字を書いてきたので、結局どうなのか全体の印象がぼやけてしまっている方も多いのではと思います。そんなわけで、ここでいっきにまとめると、TC2335はこの三脚がカバーできる軽量機材を購入時のままで使う場合には、とても良くできた製品だと思います。各部はスムーズに動きますし、ロックナットは大雑把な回転ですがリリースが速く、軽い力でしっかりと締まります。脚の剛性感については、8層カーボンに偽りなしという感じで最下段の脚は細いながらもビシっと立ちます。

ただし……さらなる耐荷重が必要な場合に雲台交換するとなると、折り畳み時の脚の収まりがどうなるかは分かりませんし、販売時の商品にジャストサイズであるソフトケースは当然、使えなくなります。なにより難しいのが、販売元のK&Fが自由雲台単体の販売をしていないことで、この製品に付属している物のひとつ上のクラスを買う、ということができずに自分でちょうどよさそうなものを探さなければならないことです。そして、そうなると元の価格に別の自由雲台の価格が乗ってくるわけで、それだったら最初からもう少しお金を出して、違う三脚を買う選択肢も上がってきます。

とにかく、TC2335は900gを切る重さを実現するために、剛性感を損なわないぎりぎりまで軽量化を行った結果、(おもに付属の雲台が原因で)実用耐荷重には余裕がありません。そこで、どんな機材が駄目なのか、どういった使い方が必要なのか、それらを正しく理解していただけるように努力してみたのがこの記事です。しかし、この三脚が圧倒的に軽いのは確かで、いつも2kgを超えるアルミ三脚を持ち歩いている人間には冗談みたいな持ち運びの簡便さで、これを使っている時には妙に足取りが軽くなり楽しい気分になっていたことをご報告しておきます。トラベル三脚というジャンルですが、ローアングルに強いので軽量ミラーレスの花撮りにもいいでしょう。そのために、短いセンターポールが付属していればより万全だったのですが。



【良い点】
  • 三脚を持ち歩く面倒くささのない特別な軽快さ
  • スムーズな操作感
  • 素早い脚の出し入れが可能
  • カーボンパイプの強度
  • 実用性の高いソフトケース
  • 価格(他社の同等品より安い)

【悪い点】
  • 軽い機材にしか対応できない自由雲台
  • 若干の作りの甘さ(グリスの加減、ロックナットの出来)
  • 価格(剛性を重視すると割高)

【要望】
  • 短いセンターポールをオプションで!



【PR】K&F CONCEPT カーボン製超軽量トラベル三脚TC2335

公式WEBサイト: https://www.kentfaith.com/
公式WEBサイト 日本版: https://www.kentfaith.co.jp/
商品ページ: https://www.kentfaith.com/KF09.066?utm_source=sstylery&utm_medium=KF09.066&utm_campaign=RK

AMAZONの商品ページ: https://www.amazon.co.jp/dp/B07PXQ2Q3F

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