最近、集中的に水の撮影をしているので、保護フィルターに撥水性能が必要になりました。
というわけで、AMAZONで中古のPRO1D Lotusをポチっ。

なぜ中古かというのは、たまたま安い在庫があったのとフィルターなんて皆さんそんな劣化しないうちにレンズと一緒に処分したりするので、市場には綺麗な物がざくざく溢れているからです。万が一、コーティングに拭き傷があったとしても、性能に関係がないことは手持ちのフィルターで確認済みですし。




随分と洒落たロゴです。
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ケンコーの保護フィルター、PRO1D Lotusは撥水撥油性能が特徴ですがZeta Quintと性能が被ると商売的に困るのか、コーティングの面反射を0.3~0.5%と微妙に落としてあります。一方のZeta Quintは面反射0.3%以下、この“以下”とか“○○~○○%”とか煮え切らない言い回しの差はどんなものなのか?ということで、同じZRコートの旧Zetaと比較するのが今回のテーマです。

つまり、PRO1D LotusとZetaに反射率の差はあるのか? ないのか?
実はこれ、二者の違いだけ判ればいいやと、一度、緩い撮影条件で記事を載せましたがなんとなくモヤモヤが残ったので厳密にやり直した再掲載となります。


ちなみに、PRO1D Lotusの撥水撥油性能、今どきはマイナーメーカーまで採用しているコーティングなので他と比較して特別なことはないと思います。前モデルのZetaを価格を下げて売り続けているラインナップの都合上、遅れて中位クラスに採用したのでメーカーが金枠に耐腐食処理なんやらと付加価値をつけて売っているだけでしょう。ケンコーは最近、上位クラスにZX(ゼクロス)というさらに分けわからん物を追加したので、いったいどれを買えばいいの?状態です。



では、テスト開始。
左: PRO1D Lotus 右: Zeta
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【ケース1】
光源は暗闇の中で直当て、画面内にライトが写り込んでいるのでかなり厳しい状況。右端に薄いゴーストが出ています。以下、すべて設定固定のマニュアル撮影。なんとなく、CONTAX 1A MCも追加してみました。

フィルターなし
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PRO1D Lotus
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Zeta
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L37 Super PRO
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CONTAX 1A MC
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一部切り出し、上から性能の良い順。(クリックで拡大)
フィルターなし- Zeta - PRO1D Lotus - L37 Super PRO - CONTAX 1A MC
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【ケース2】
柔らかい逆光でライトは被写体の背後からディフューズ。本来ならフィルターあり/なしの差が出る条件ですが、光源を画面から外しているのでフィルターの害は分かりません。ひとつだけ画質変化があるのはCONTAX 1A MC。

フィルターなし
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PRO1D Lotus
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Zeta
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L37 Super PRO
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CONTAX 1A MC
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一部切り出し、左から掲載順。(クリックで拡大)
フィルターなし - PRO1D Lotus - Zeta - L37 Super PRO - CONTAX 1A MC
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ケース1のテスト結果としては、フィルターなしが一番シャドーの締まりが良く、その次にZeta、PRO1D Lotusと続くのはメーカーのスペックどおり。L37 Super PROは右のシャドーはZetaと同等だがライトのフレアはPRO1D Lotusより多いと、旧世代らしく納得できる結果。恐らく、コーティングが古いということではないかと。
ケース2ではCONTAX 1A MCを除いたすべてが同等、CONTAX 1A MCはケース1も含めて暗く写り色が変わっています。“1A”という微弱な色補正フィルターなのでこの結果は至極当然で、メーカーカタログの説明によると紫外線と青色光の一部を吸収するとあります。この純正フィルター、色の変化はさておき、1/10EV程度の明確な露出アンダーになるのでデジタル時代に使ってはいけません。

今回、結果が振るわなかったL37 Super PROですが、過去のテストでZetaを超える実力を示したのはもしかしたら他に拭き残しがあったのかもしれません。というのも、今回、PRO1D LotusとZetaを何度も念入りに比較撮影したのですが、Zetaのガラス面が拭き難いために結果が物凄く揺れるのです。特に、ケース1のような厳しい条件だと清掃の不完全さがあからさまに影響してPRO1D Lotusと性能が逆転してしまうことも珍しくなく、考えようによってはわずかにコーティング性能が低くても、拭き易い防塵防汚コーティングのあるフィルターの方が描写のアベレージは高いと言うこともできるかもしれません。
この拭きの甘さ、見た目にはピカピカでもその都度差が出てしまうので、納得できる結果が得られるまで本当に大変でした。


以上、順当にZetaの方がPRO1D Lotusよりも上だが、防塵防汚コーティングの拭き易さによりその性能差は絶対的なものではない、が結論です。



おまけで、撥水性能を見るためにちょっと遊んでみました。
左から、PRO1D Lotus - Zeta - CONTAX 1A MC
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霧吹きをしゅぽしゅぽ。
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PRO1D Lotusは大きな水玉が勝手に落ちていきます。
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この特殊コーティングですが、水を弾くというよりは水が滑り落ちる効果だと思います。小さな水玉が残っているとおり、水滴にある程度の重さがあるとつるんと滑り落ち、水の塊を浴びた場合にはすとんと水が落ちてフィルターには大きな玉が残りません。実撮影では古いL37 Super PROと比較しましたが、一瞬で水が拭き取れ水痕が残らないのは撮影の効率化に非常に役立つと思います。