※また画像だらけです。モバイルの方は覚悟してご覧ください。


空は晴天ですが太陽にほとんど見えないほどの雲がかかっていた日もあり、今回の信頼度は85%~95%とカットによってややばらつきます。曇天の違いも見たいですが、差し込む光の変化量が多すぎるので労力的にちょっと無理。

注記なければ絞り開放 マニュアル撮影で設定固定、WBは5200k
Photoshop Camera RAWの現像設定はCamera Standard(DPPのスタンダード相当)
※f4の画像は絞り羽の形状/状態差で露出がばらつくので絞り優先AE、さらにRAW現像で明るさを揃えています。


最初の画像がNOKTON 58mm f1.4 SLII、後の画像がPlanar 50mm f1.4 AEJですべて共通。

絞りf4
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絞りf4
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絞りf4
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絞りf4
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絞りf4
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絞りf4
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これまでの写りの差とは明らかに違うので何度も撮り直しましたが結果は変わらず。どうやら、Planar 50mmの内面反射によりコントラスト低下が起こっているようです。
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絞りf4
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晴天の中~遠景で絞りf1.4というのはあまり現実的ではない設定ですが、これを見る限りNOKTONの絞り開放はPlanarと比較してやや暗く写り軟調になる=中間部が厚く見えるようで、これは他の場面でも変わらない印象です。
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NOKTONは日陰に入ると青みが目につくようになります。日向の開放描写と同じくハイライト方向の明るさも鈍るので、全体としてPlanarよりもやや大人しい軟調と言えます。
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背景の彩度の違いが気になりましたが複数回撮影で再現性あり。
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NOKTONに目立つ色収差は現像でほぼ消えます。
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日陰の青みが逆転した例。
理由を推測するに、艶光りする葉の表面が周囲の高い色温度を反射して、それをCONTAXが敏感に拾っているのかなと。
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ボケを見るための構図。
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Planarはコントラストの良さが発揮されたためか、ボケがうるさく見えます。
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完全な日陰で色、諧調のチェック。
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この四枚はRAW現像で明るさを同一に調整、発色とコントラストの差を厳密に見るためのものです。両者のボケの量、固さの違いは収差補正が原因と決めつける前に焦点距離による被写界深度の違いを考慮する必要があります。
絞りf1.4
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絞りf2.8
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絞りf1.4
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絞りf4
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ここから、焦点距離の違うレンズを三脚の移動で同じ絵にするという難題開始。しかし、仰角や俯瞰もある上に、そもそも三脚を立てる地面が水平じゃないということで光の変化に間に合わない失敗カットばかりでした。

歪曲チェック。パースも絡んでいるので相対的な曲がり(膨らみ)具合だけを見てください。
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拡大観察するとボケは色収差の見えるNOKTONの方が賑やかですが、これは高輝度なので常にこうなるというわけではありません。若干、光の加減とピント位置が違うことに注意。
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なんとなくPlanar 50mmの絵柄と認識していましたが、こうやって比べるとPlanarは明確に内面反射の性能落ちがあるようです。
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逆光の再確認。
NOKTON 58mm f1.4 SLII
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Planar 50mm f1.4 AEJ
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Planar 50mm f1.4 AEJ+ハレ切り
可能な限り光を切ろうとしたら、右上に手が被りました。
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さて、今回はかなり客観的な結果として語れますが、NOKTON 58mmは日向でf4では各色が鮮やかに発色しPlanarと同等、太陽光が強い場合にはYellowがより強くなるといった印象です。これが単純に暖色系としての結果ではなく、全体に青寄りのグレーバランスの中で発揮されるので、NOKTONは青も黄も強い=“発色が良い”となるのだと思います。ただし、同じ日向でも開放f1.4ではしっかりとした陽射しが入っているにもかかわらず、やや軟調となり中間部を厚く描写するようです。

一方、日陰では色の輝きは後退しながら本来の青みが増し、日向でも感じた開放f1.4の軟調さにフラット光が合わさることで、あの中判を想起させるNOKTON独自の平坦な描写が生まれます。それに対してPlanar 50mmは開放及びフラット光でもコントラストの高さは変わらず、特に太陽光の少ない場面で色温度の高い/低いを明確に描き分けるニュアンスの多彩さがあります。

ボケに関しては意外にもNOKTONに特別な秘密は無いようで、やや長い焦点距離によるボケ易さと、日陰で垣間見えるフラット描写がこのレンズの絞り開放を好ましく印象付けているようです。


……と、こんなところでしょうかねえ。ふう。

正直、なかなかに興味深い結果が出ましたが、全域でコントラストが高いPlanar、絞り込むとPlanarと同等のくっきり感と絞り開放の平坦な表現を併せ持つNOKTONはどちらも甲乙つけがたい良いレンズと言えます。しかし、Planar(AEJ)はやはり逆光描写がネックで、これを表現の幅と肯定的に捉えるならクラシカル、それもそのはず1970年代のレンズが2000年代のレンズとカラー写真で張り合っていること自体が少しおかしいと思います。

どちらを買うか?と問われるなら間違いなく新品で買えるNOKTONを推しますが、そうはいっても50mmと58mmの焦点距離はまったくの別物で(撮れる広さはたっぷり二回り以上違います)、NOKTONはPlanarの完全な置き換えにはならないのがとても惜しいところ。
まあ仕方ありません。NOKTONの商品企画が通ったのも、純正AF50mmと被らないという一面も大きかったでしょうから。



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追加でMMJとの比較、撮影条件は上と同じ。

最初の画像がNOKTON 58mm f1.4 SLII、後の画像がPlanar 50mm f1.4 MMJですべて共通。


強い逆光ながら日陰の面積が多い珍しい条件なので、両者の筒内の構造差=内面反射による諧調再現の違いが明確に見て取れます。この辺り、味に関係する設計の妙か。
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絞りf4
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さすがに青みの改善があるCONTAX MMJはNOKTONとの差をより認識し易くなっています。CONTAX AEJとNOKTONは日中晴天下、特に絞り込んだ時にほぼ同じ描写をしますが、MMJは全域で違うレンズで置き換え不能といった感想です。

Planar 50mm f1.4再考 #7
http://sstylery.blog.jp/archives/55221225.html