Planar 85mm F1.4は50mm F1.4以上に性能のばらつきがあると言われますが、実際に描写で確認できた一例です。

A: Planar 85mm F1.4 AEG
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B: Planar 85mm F1.4 MMJ
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比較画像を拡大すればわかりますが、当Blogのテストではじめて納得できる結果が出ました。

ひとつ興味深いのは、Aのピントが甘いのなら前後のボケもやわらかくなるだろうと考えがちですが、実際にはBよりも微妙にボケが硬いことです。このことから、ピントの良い個体は硝材の質云々よりも単純に“組み”が良いといえるのかもしれません。

野外撮影の感触としては、ピントを合わせるべき部位が低コントラストだったり、逆に強い光がにじんでいるような厳しい状況ではAはBよりもあと一歩の追いこみが難しかったです。実写では定規テストほど明確な差は見えませんでしたが、これはPlanar 85mmの絞り開放が常に一定のシャープネスをもたず、その時々で甘くなったり、すっきり写ったりと画質が変化することが理由だと思います。フラットな光で商品ラベルなどのはっきりとした明暗境界を写せば、今回のAとBは確実に細かい文字の描写で違いが出るでしょう。

ボケも差があるとは書きましたが、こちらは計測的な画像でなんとなく違うと感じる程度なので、実写ではまったく同じと言いきれる結果でした。


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カテゴリ :「Planar 85mm F1.4」