Planar 50mm F1.4の初期玉神話は都市伝説か? #7 AE=MM疑惑

なんか変なサブタイトルですが、今回の個体についてはそういうことです。

光が変化するあんまりよくない状況でさくさくっと比較撮影をしてきましたが(いちいち天気を選ぶのめんどくさい)、このMMタイプに関しては製造ナンバーが若過ぎで、中身はAEタイプそのものではないか?というのが結論です。

もしかしたら、CONTAXの描写の改善(発色の微妙な変化)はMM化とは無関係に長い製造年月のどこかで行われたというだけなのかもしれません。順当に考えれば、MM化をきっかけに描写のマイナーチェンジが進められたというのは正しいような気がしますが、実際にどの時点で切り替わったか?というのはレンズ銘柄によっても違うかもしれませんし、もっと変態的にレンズを集めないとわからないでしょう。

1、AEの初期型(黒マウント)
2、AEの最後期型(銀マウント)
3、MMの初期型
4、MMの後期型

具体的にはひとつの銘柄についてこの四種類を調べる必要がありますが、ここまでくると……… 

ヤッテラレッカ (ノ`Д´)ノ.:・┻┻


つうかですね、こんなどうでもいい比較をやっている合間に、ふとサンプル画像を増やしておこうとか思ってシャッターを切るわけですよ。そうするとその時、装着していたレンズはどっちがどっちだかわからなくて、S/N関係ないままにのぞいたファインダーの中には、えもいわれぬきれいな色と階調がわーっとあふれ出して幸せな気分になるのです。


もういいじゃないか! 君が持っているPlanarが最高のレンズだよ!(自爆)


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はじめてのCONTAX 購入ガイド 中古相場の雑感なども

カール・ツァイス、ヤシカ/コンタックスに興味があるよ!という方に送る独断的買い方指南。
詳しいことはよくわからんけど、なんかいまだに評判だけは衰えないんで試してみんべーという方は!!

→自分の好きな画角のレンズを選んでください。

じゃ、だめ? これ以上の正解はないんですが……。
ならば、いきましょう! CONTAXをAE/MMぜんぜん網羅していない自分がレンズのそろえ方について語るバイヤーズ・ガイド、中古価格の解説もあるよ!


※気分的には他社の純正レンズでシステムを組んでいる人向けとして書いたので、以前のおすすめ記事とは微妙に意見が違うかもしれません。

あと、CONTAX…というか日本製のカメラやレンズ(AEG含む)は国内相場が一番安いので、わざわざ海外からリスクを冒して買う必要はありません。(海外の売り手は実用重視で程度評価が甘く、1ドル=80円時代でようやくとんとんといった印象)

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Planar 85mm F1.4のピントの見える見えないの真実

(°言°)  あづい゛……

いつものてきとう写真でさえも撮る気をなくすこの蒸し暑さ。
というわけで(強引)、夏の夜に小話でも。


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Rollei Planar 50mm F1.4 HFT #3 CONTAXとの比較

RolleiのPlanar 50mm F1.4 HFTとCONTAXの比較を見るときの注意点は、Rolleiの方が実焦点距離が短いのでCONTAXよりも広く写り、実焦点距離が短いのでボケも小さくなりますが過剰補正型のために輪郭線が強く出ることです。(これを言い切れるようになるまで紆余曲折がありました。( i д i ) )

以下は、そのあたりに留意してご覧ください。


最初の画像がPlanar 50mm F1.4 HFT、後の画像がCONTAX Planar 50mmF1.4 AEJですべて共通。

注記なければ絞り開放 マニュアル撮影で設定固定、WBは5200kから大雑把に調整
Photoshop Camera RAWの現像設定はCamera Standard(DPPのスタンダード相当)

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S-Planar 100mm F4 Bellows

S-Planar 100mm F4との出会いは衝撃でした。

( ・Д・) 「珍しいものが手に入ったぞ…」
 
( ´_ゝ`) 「まあCONTAXもだいぶ味わいつくしたし、べつになんてことはないだろう…」

Σ( ̄▽ ̄ノ)ノ
「なんじゃこりゃ―――――!!」


カメラは旧機種のEOS 5D
S-Planar 100mm F4 Bellows 注記なければ絞り開放
Photoshop Camera RAWの現像設定はスタンダードから微調整、一部ゴリゴリ現像

CONTAXの中望遠マクロに共通するのは、とにかく木でも金属でもなめらかに写ること。
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ボケはとてもゆったりしていて満足できます。開放F4なんて関係ありません。
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S-Planar 60mm F4をちこっと借りてみた。

といっても、ほんとにわずかな試し撮りです。
何用のレンズ? っていう疑問に関しては、仙人のとこに載ってるこれですね。

S-Planar F4 60 32×45 1: 5 to 1: 30 micro-film recording
http://www.marcocavina.com/articoli_fotografici/TEST_Zeiss_Makro_Planar_50mm_2_vs_S-Planar_60mm_2,8/00_pag.htm

注目すべきは“1: 5 to 1: 30”という数字で、これが設計倍率なら1/5~1/30倍というのはかなり引いた距離なので一般撮影でも十分な性能を発揮するのではないかと思われます。 というか、こういった産業用レンズはマクロ域の超性能といった思い込みがありますが、S-Planar 60mm F4はずいぶんと大きい被写体の撮影用なんですね。このレンズの関連資料を見てみたいものです。


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カテゴリ :「S-Planar 60mm F2.8」

Planar 50mm F1.4の初期玉神話は都市伝説か? #6 個体差の森

以前、海外に50mm F1.4のバルサム修理を問い合わせた時の返答が140$。そこから、あれやこれやといろいろかかるでしょうし、総額二万円くらいでしょうか……………

……………考え中。考え中。考え中。


(メーカー修理でもないし、ふつうに中古のMMJを探した方が得じゃあ……?)


ポチッ


HAHAHA!! なにが起こったかはよく覚えていませんが、とにかくMMJの初期型こんにちは。いや、ちょっと見てみたかったんですよね。AEJ→MMJ切り替わり時期の50mm。そんなわけで、いったん終わりかけたこのテーマが、また続いてしまうのです。

まずは各部の造りをチェックすると、目にとまったのがこれ。絞り羽根の改良もふくめて全体の構造は間違いなくMMJなのに、前玉の反射防止が甘い? 画像の右手前がこのBlogで常用しているMMJで、今回初登場のレンズは左。ぬぬ?
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しかし、冷静に考えるとこの仕様はAEJと同じ、ようするにこれは本当に過渡期のレンズで、MMながらAE用に準備されていたガラスが組み込まれたということでしょうか。それとも、組立工さんのうっかり? 

両者の重さは特に変わらず、AEJ初期型とはやはり20gほどの差があります。これは素直に後期型の構造的差異といって差し支えないでしょう。


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F-Distagon 16mm F2.8 AEG

カメラは旧機種のEOS 5D
F-Distagon 16mm F2.8 AEG 注記なければ中間絞り
Photoshop Camera RAWの現像設定はなんでもありのゴリゴリ

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絞り開放
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Distagon 18mm F4の落とし穴 その2 ※またまたオチあり

ピント問題の続編とカラーシフトについて。

前回のアンダーインフぎみのアダプタは除外して、手持ちの国産2種、中華1種で無限遠にピントリングを送った際の実際のピント位置を調べてみます。使ったのはHANSA(RAYQUAL第一世代のOEM)、RAYQUAL第二世代、どこぞの中華製。カメラはEOS 5Dです。

A: 10m付近
B: 4~6m
C: 1~2m

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CONTAX 花形フードの作り方

ふと気付いたら、額装の台紙が余っていたので途中まで製作してみたネタ記事。
ずーっと10年以上使っていますが問題ありません。元はといえば、Planar 135mm f2をきちんと使うために4番フードを花形で延長したかったのがキッカケ。

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【材料】
・イラストボード
・パーマセルテープ
・フェルト or 植毛紙
・ボンド

・三角定規
・ハサミ
・カッター


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その辺写真の機材ブログ。画像と記事は時々整理、日付も変更。

お問い合わせ: ahocontaxmania@gmail.com



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*メインはCONTAXレンズで、その他ROLLEI、HASSELBLADなど少々。レンズ構成ごとにページが分かれていてわりと読み応えあり。ボディはなし。乱発され内容も薄かったこのシリーズの中で唯一面白かったZEISS本。作例よりも語り中心。
*おすすめ。文字の分量は少なめだが書いてあることは濃い。写真よし、記事よし、品よし。
*おすすめ。レンズ描写にテーマを絞っていて文章が読み応えあり。内容的には無難なレンズ本と濃厚なマニア本の中間あたりで、レンズの特徴はそれなりに出ています。いまいち売れなかったのは作例に面白味がないため。
*メーカーの公式本。たしか、MM時代のレンズ群にMTFチャートとプロの作品とZEISS技術者のインタビューなど。メーカー発なので当たりさわりのない内容、コレクター向け。定価4,000円くらいの豪華本だったので、それを目安に購入検討を。
*詳細なボディ解説で、たしかレンズはクローズアップされてなかったはず。あんまり記憶に残っていません。
*「季刊クラシックカメラ 10ツァイスTレンズの描写力、表現力」に参加している築地氏が書いているので兄弟本みたいな内容。平均以上の充実度ですが、わりとあちこちに記事を寄せている人なので内容が重複する印象あり。
*CONTAXレンズを数値評価でばっさり。当時のユーザーの情熱的な声とは対照的に、たいして褒められていないのが面白かったり。
*90年代クラカメブームの隠れた先駆者で、古今東西のレンズを一律で横並びに評価した記事は一部の人たちにじわじわと火をつけました。レンズ評そのものは淡泊なので、ネット時代に参考になるとしたら機材運用に対する現実的なものの見方でしょうか。
*Planar 50mm F1.4はこの67mm金属フードに55-67ステップアップリングを合わせると軽快かつほどほどの深さでベター。
*上記組み合わせの55-67ステップアップリング。
*ここまでのクオリティがいるかはともかく、安心の国産アダプター。中国製を選ぶ方は確実な遠景撮影ができる代わりにミラー衝突の危険が高まることを承知の上で。宮元製作所の直販サイトの方が安いかも。

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