ZEISSレンズとかなんとか

*画像サンプル、その他与太話*

Planar 50mm F1.4 AEJ MMJ 比較撮影 その1

プラナー50mm F1.4のめんどくさ~いAE、MM比較をしてきました。


最初のカットがPlanar 50mm F1.4 AEJ、後のカットがPlanar 50mm F1.4 MMJですべて共通。

注記なければ絞り開放 マニュアル撮影で設定固定、WBは5200kから大雑把に調整
Photoshop Camera RAWの現像設定はCamera Standard(DPPのスタンダード相当)


すべてのカットでところどころ光が動いてしまっていますが、自然光ですからどうしようもありません。比較画像の微妙な差をきちんと認識するには、大きな画像を開いた後ダウンロードして、画像ビューアでパタパタ切り替えて見ることです。
272


271


282


281


続きを読む

Planar 50mm F1.4の初期玉神話は都市伝説か? #4 ピント問題その2

あんまりしょーもない記事ばかり書いてんじゃないよーと知人にお叱りを受け、とうとうピントの見やすいS/N:581の黒刻印をお借りしました。当然ながら、宅急便代はこちらで持たせていただきます故に。感謝感謝。

人様の物ですので外観の画像はありませんが、いつもの定規で比較した結果はなんというか、言葉のイメージというのは恐ろしいなあと感心した次第です。


Planar 50mm F1.4には解像度の高い当たり玉がある
 →微妙に間違い



解像度というのが無駄に良いイメージを増幅していると思います。通常、漠然とこのような言葉を用いると、線が細く文字などをより高精細に写し取ると思われがちですが、ピント面にフレアがやや少ないというだけでも解像度は高くなるといえるはずです。つまり収差が少ないわけですから。だとすると、素直に考えて故障品でもない限りは同一銘柄のレンズで観察できるピントの見やすさの差は微細なフレアやコントラスト、前後のボケ描写が原因で、冒頭で述べたような一般的なイメージでの解像度の高さ――分解能が明確に違うなんてことはありえないと思います。あるとしたら、元々の描写が整っていない荒れ玉か、途中で設計が変わったか。

ということで、AEJ初期型2本、MMJ1本を比較した結論は確かにピントの見やすい固体はあるようだけど、世間で騒がれるほどの差ではなくほぼ同一描写、しかも今回お借りした黒刻印にしてもPlanarの設計上の特性があり、単純にピントピークの見易さで比べたらRolleiの50/1.4 HFT Carl Zeissの方が上といえます。

このリンク先の下段にLeica Summilux-R 80/1.4のROM、3カム比較がありますが、これだけの差異が出て初めて個体を選ぶ意味があると言えます。

Japan Carl Zeiss Planar 85/1.4 C/Y Lens VS Germany Lens: Find the Difference
http://allphotolenses.com/articles/item/c_21.html

以下、呼び方が面倒なので581番台 AEJ黒刻印をA、通常の581番台 AEJをBとして、主題となる固体をAとするのはいつもと同じ。


続きを読む

一眼レフのアダプター遊び 実絞りの露出は難しくないよ!

今回は手抜きして写真なし。

オールドレンズをアダプター経由で一眼レフに着けると、ピント合わせはともかく一番やっかいなのは露出です。なにしろ、ボディに絞りの情報が行かないためにAEがバタバタと暴れて話になりません。開放にしてピントを合わせて、絞り込んで構図を作って、いざシャッターを切るとなんじゃこりゃ!の読めない露出。

幸いなのは、デジタルなので液晶確認ですぐ修正できること。でも、純正レンズの楽さに比べるといちいち絞りを変える度に撮り直しなんてやってられません。そもそもの露出決定というものが画面内の輝度差でいくらでも変化するわけですから、不確定要素が二重では話にならないのです。
でも、そうはいってもCONTAXをデジタルで生かすには歯を食いしばって辛抱じゃ……と撮り続けていると、ある一定の法則に気付くはずです。


“絞り込むほどに露出オーバー”


露出の暴れ具合に法則性があるのなら話は簡単です。なぜなら、現場の状況によって決まる露出値とカメラ内測光の揺れという二つの要素を切り分ければいいのですから。現場の状況によって決まる露出値は光や被写体などに左右されるもの。カメラ内測光の揺れは絞込みによって正確さを失っていく機構的な問題。じゃあ、前者をニュートラルグレーで固定して絞込みによる測光値の変化を計測してみればいいよねってことで。


続きを読む

C/Y - EOS マウントアダプターの受難

マウントアダプターに纏わる色々な問題は、はっきり言って“ミラーレスを使ってください”ですべて解決するんですが、フルサイズがα7シリーズだけではなかなかそうもいかないのが現実です。正直、一眼レフのレンズをミラーレスに転用するのなら、小型化なんて無視してがっしりした操作性重視のボディが欲しいところ。


続きを読む

S-Planarとカミソリマクロ #3 ボケ像比較

なかなか二本持って撮りにいけないので、S-Planar 100mm F4とSIGMAのMACRO 70mm F2.8 EX DGの室内ボケ比較です。両者のコントラスト再現が違うことは確認済みなので、比較対象であるPCパーツを濃度の中心としてその他のズレは無視します。

レンズのボケ描写を見る場合に、100mmと70mmでは焦点距離が違うのでどうやって比較するのかが問題です。同じ距離で撮影して70mmmをトリミングで合わせても、それは焦点距離による被写界深度の違いを確認しているに過ぎません。

実際に距離を固定して撮影してみると、100mmと70mmは同じ中望遠の括りなのにこんなに違います。当然、ボケ量も違うので比較になりません。
194


妥協案として、70mmの距離を詰めて絵をできるだけ揃えてみたら、あら不思議。一応近い画角特性だからかパースの違いはともかく、ボケ量はピタリと揃いました。これでボケ像のチェックができそうです。


続きを読む

Planar 50mm F1.4の初期玉神話は都市伝説か? #3 色と階調

今回の比較はAEとMMの違いを探ることがテーマです。ライティングセットを組んだ絶対比較はできませんので、事実を淡々と記録していき、推測による見解を添えていきます。
以下、呼び方が面倒なので581番台をA、79*番台をBとして味気なくいくのはいつもどおり。


続きを読む

Planar 50mm F1.4の初期玉神話は都市伝説か? #2 ピント問題その1

個人的な初期玉神話は崩壊しました(苦笑)。
というよりも、結局はS/N関係なくただの当たりかそうでないかだけなんだなあというのが素直な感想です。工業製品には公差があり、まれに感触が良い固体が混じるなんて聞きますがまさにそんな感じ。

ぼちぼち実写比較を始めていたのですが、S/N:581の固体はどうもピントを外すミスショットが多く、仕方がないのでまた定規を撮影してみたら驚きの結果が出ました。以下、呼び方が面倒なので581番台をA、79番台をBとして味気なくいくのは前回と同じ。


続きを読む

S-Planar 60mm F2.8 から学ぶCONTAXレンズの逆光耐性

まずはこの写真が発端でした。
このレンズは逆光でどんな写りをするのだろうと構えてみたらこの有様。
131


次にこの場面。
普通にまとまる状況を選んだはずなのにまた下半分が盛大にフレア。
129


これまでどちらかというとMM派であった自分は普段の経験から外れるこのフレアの出方に大いに首をひねりました。あれ?CONTAXって、こんなに逆光に弱かったっけ?
 
いろいろと解せないので、何か原因があるはずとS-Planar 60mmの鏡胴を嘗め回すようにしつこく観察してみると、レンズブロック内部にいかにも反射の原因となりそうな平らな部位があることに気づきました。おそらくは斜めから入ってきた強い光がここに反射し、冒頭の写真のような盛大なフレアを発生させるのでしょう。
そこで、ふと過去の嫌な記憶を思い出しました。Planar 135mm F2のありえないほどの逆光耐性の低さ。

Planar 135mmもちょうどこのレンズのように、作画効果としてごまかせない無粋なフレアを出します。当時はたかが5群5枚のレンズなのになぜ?って首をひねりましたが、逆に思い切って光源を画面のど真ん中に入れ込むと盛大なフレアは収まり普通の逆光写真に収まるのです。

直射光が斜めから入るとNG、正面から入るとOK。
そもそも、フレア、ゴーストって一般的にはどうして起こるの?

続きを読む

Planar 50mm F1.4の初期玉神話は都市伝説か? #1 外観

比較するのはPlanar 50mm F1.4のS/N:581(70年代の最初期)とS/N:79(90年代の安定生産期)なので、主にAEJとMMJの違いとなります


鏡胴の色みが違いますが、実際に黒の質感が違います。これはおそらく消耗の差で、外観のマット具合は個々によってばらつきます。写真ではうまく撮れていませんが、T*の赤がAEJは朱色と表現できる明るい色合いで、これはAEタイプに共通する明確な違い。
139


続きを読む

Planar 50mm F1.4のクモリ

Planar 50mm F1.4が曇る症状が増えているみたいです。
このクモリは50mmのレンズ構成で唯一貼り合わせがある4枚目と5枚目のガラスの接合面に起こります。一般的にはバルサム切れなんて呼ばれていますけど、いつの頃からか天然樹脂ではなく合成接着剤なんかが使われるようになったらしいので、その劣化で持病のようなクモリが出るとのことです。

Carl ZeissがWEBサイトで公開しているレンズデータより
http://www.zeiss.de/content/dam/Photography/new/pdf/de/downloadcenter/contax_yashica/planar_t_14_50_ger.pdf

111b

実際のところ、レンズ内部の悪化には様々な原因や症状がありますので、こういうケースだからこうと簡単には決め付けられません。ですが、この50mmの場合には決まって同じ箇所、かつ製造年の新しいレンズにも起こってしまうということで、ほぼ原因の明らかな不具合となっています。

バルサム切れについて詳しく解説できるような知識はありませんが、レンズ内部にニュートンリングが発生する症状が一番分かりやすく、その他接合面のクモリ、ボツボツなどもひとまとめにされているようです。確かに、ローライの古いHFT Planarには定説どおりのニュートンリングがうっすらと出ていたのを覚えていますが、こちらはクモリの症状はなく画質低下も見られませんでした。


ちなみにこのニュートンリング、ちょっと詳しい方ならバルサムと即答するかもしれませんが現行のNOKTON 58mm F1.4でメーカーの回答も正常とのこと。つまり、このレンズはすべての個体がこう見えるらしいです。

111

なんとなく解せないものがあるので自分でも調べてみましたが、どうやらメガネレンズで見られる現象らしく、価格コムでもちらっとこの現象について触れている投稿もありました。縞自体はバルサム剥がれのような不均一性もなく、蛍光灯のみで観察できる事例なので以下の説明にあるような製造上の都合なのかもしれません。

「プラスチックハードコート応用技術」 シーエムシー出版

4 ハードコート膜の高屈折率化
干渉稿とはレンズ基材とハードコート素材の屈折率に差があり、膜厚が不均一であると生じる現象である。 ~中略~ 特に三色を基本とする蛍光燈下では、その干渉稿の見え方も顕著である。 ~中略~ 干渉稿を無くすには膜厚を均一にすることよりも、ハードコート膜の屈折率とレンズ素材の屈折率を合わせること、即ち、レンズ素材とハードコート面の界面反射を無くすことが抜本的対策であることは言うまでもない。


続きを読む



その辺写真の機材ブログ。画像と記事は時々整理、日付も変更。

クリックなしの大きい画像集はこちら。

お問い合わせ: ahocontaxmania@gmail.com

Twitter プロフィール
ブログ内検索
最新コメント


*メインはCONTAXのZEISSレンズで、その他ROLLEI、HASSELBLADなど少々。レンズ構成ごとにページが分かれていて割と読み応えあり。ボディはなし。乱発され内容も薄かったこのシリーズの中で唯一面白かったZEISS本。作例よりも語り中心。


*おすすめ。文字の分量は少なめだが書いてあることは濃い。写真よし、記事よし、品よし。


*おすすめ。レンズ描写にテーマを絞っていて文章が読み応えあり。内容的には無難なレンズ本と濃厚なマニア本の中間あたりで、レンズの特徴はそれなりに出ています。いまいち売れなかったのは作例に面白味がないため。


*メーカーの公式本。たしか、MM時代のMTFデータとプロの作品とZEISS技術者のインタビューなど。メーカー発なので当たり障りのない内容、コレクター向け。定価4,000円くらいの豪華本だったので、それを目安に購入検討を。


*詳細なボディ解説で、たしかレンズはクローズアップされてなかったはず。あんまり記憶に残っていません。


*「季刊クラシックカメラ 10ツァイスTレンズの描写力、表現力」に解説を寄せている築地氏が書いているので兄弟本みたいな内容。平均以上の充実度ですが、割とあちこちに記事を書いている人なので内容が重複する印象あり。


*CONTAXレンズを数値評価でばっさり。当時のユーザーの情熱的な声とは対照的に、たいして褒められていないのが面白かったり。


*ネットの普及していない時代にこれだけ各レンズの特徴に深く言及した人はいませんでした。書いてあることはかなり的確ですが、今時のデータ主義とは違い当時の熱量をそのまま表した官能評価です。オールドレンズで有名な澤村氏の口調に似ているかも。ただし、カラーメーターを使い印刷にもこだわったその姿勢は雑誌作例をゆうに超えています。


*90年代クラカメブームの隠れた先駆者で、古今東西のレンズを一律で横並びに評価した記事は一部の人たちにじわじわと火をつけました。レンズの階調描写について水墨画の複写を例に出していたのは今にして思えばまさに的確。レンズ評そのものは淡泊なので、ネット時代に参考になるとしたら機材運用に対する現実的なものの見方でしょうか。


*特定ライターの主観を廃しカタログ的に物撮りされた機材を魅せていくこの内容は「コンタックスとツァイス・イコンの肖像」の編集方針にも似て品が良い。ただし、出てくるカメラの数が多いので個々の解説記事は薄め。巻末の黒川氏のモノクロ作例はオールドレンズの味わい方を見事に示しているようでおすすめ。


*Carl ZeissはPフィルターを嫌うようで、CONTAX時代もUVフィルターはマルチコーティング、Pフィルターはシングルコーティング=保護用だから撮影時には使うなよ(無言の圧力)みたいな感じでした。フィルターのT*にどこまで意味があるのかは分かりませんが拘る方はどこまでも突き進むべし!


*マルミ製リアキャップ。形は純正とは違います。今時はマウント変換後の他社用を使うのが常套でしょか。


*Planar 50mm f1.4はこの67mm金属フードに55-67ステップアップリングをかませると軽快かつほどほどの深さでベター。


*上記組み合わせの55-67ステップアップリング。


*中華アダプターやレンズフードの反射防止に。


*ここまでのクオリティがいるかはともかく、安心の国産アダプター。中国製を選ぶ方は確実な遠景撮影ができる代わりにミラー衝突の危険が高まることを承知の上で。宮元製作所の直販サイトの方が安いかも。


  • ライブドアブログ